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店長のお悩み相談室を開設

私の名刺の肩書きにはチーフ・アドバイザーと印刷している。ホール出身なので、コンサルタントという呼び名がどうも性に合わないからだ。

一般的なコンサルの指導方法として、現場が理解していなくてもコンサルの考え方を押し付ける傾向がある。そういう危険なやり方がパチンコ業界では横行しているので、コンサルタントという名前がどうも好きになれない。

ホールの既存店の市場調査で入ったことがある。チェーン店は4~5店舗クラスで、いずれも青息吐息の状態だった。

調査報告を兼ねた営業会議の席で私の方から再生方法の提案をさせてもらった。すると現場の店長からは「そんなことはこの地域では合わない」「前例がないので、やっても無駄」などと否定的な意見が続出した。

その場で私は思わず一喝してしまった。

「どうせ、今のままで、同じことをやっても稼働が上がらないのなら、カネをかけずによくなることを提案しているのだから、私ならすぐやるぞ!」

私のところへ相談に来る時点で、皆さんは負け組みであることを自覚しなければいけない。市場から見放された原因を追求して、自己反省しなければならない。

負け組みが同じ営業方法を踏襲しても業績が上向くことなどは絶対にない。

負け組みが再度復活するためにすることは、その地域のオンリーワンを目指すことである。地域性などを考慮して、どの部分でオンリーワンを目指すのか、そのアドバイスをするのが、私の役目でもある。

この話しを聞いて、店長たちの目が覚めたのか、私の提案を受け入れて店長たちがその通りに実行してくれた。するとみるみる内に稼働が上がり、店が活気づいた。成功体験が社員のやる気を引き出した。

1軒成功すると「2軒目はどうしたらいいでしょうか?」と現場の店長から相談の電話が入るようになった。店の市場調査は終わっていたので的確な指示を出すことができた。

2軒目も見事に立ち直った。

それは、私がすごいのではなく、現場の社員が持っているポテンシャルが元々高かったのに、それを引き出す人がいなかっただけのことだ。そういう意味もあって私はアドバイザーという肩書きを自らにつけている。

それからは、現場の総責任者との信頼関係が築き上げられていった。

現場の店長は日々悩んでいる。そんな時は店長が気軽に電話相談できるように、準備を進めているのが「店長のお悩み相談室」の開設だ。月額10万円のアドバイザリー契約で電話でサポートするだけでなく、時には現場に足を運ぼうと思っている。

私の役目は赤字ホールを黒字に転換させることだ。

無駄なコストをかければ、それは結局はお客様へ転嫁させなければならない。その投資が果たして本当にお客様のためになっているのか、本当にお客様に必要なものなのか。そこを考えて、正しいものを正しくやることで自ずと成功へと導かれるものだ。

今のサラリーマンがパチンコで使える金額の上限は2万円までだろう。昔はそのカネを1カ月で落としてもらうような営業をしていたが、今は1回で息の根を止めるような営業をしている。そんなことをしているから、お客様はどんどん離れていく。

パチンコが娯楽産業であった時代を知る店長がどんどん少なくなっている。そういう若い店長に娯楽産業の真髄をアドバイスしていきたい、と思っている。

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1円で諦めたホールが1円で復活

地域に1円パチンコがない時期に一足先に1円を導入したホールがあった。

いざ蓋を開けてみると思いのほか、稼働は上がらなかった。

どうせ、稼働が上がらないのなら「4円に戻した方が、売上げが上がる」と迷走しているホールから立て直しの話が来たのは、2009年3月のことだった。

1円を先行導入して息を吹き返したホールが各地に現れている時期でもある。

しかも、この地域で1円を導入している競合店がないにもかかわらず、1円でお客様が付かないのは、何か原因があるはずだ。

機種構成を見てすぐに分かった。機種選定は機械代の安さだけを重視。その結果、1円客のニーズに合った機種が少なかった。

機種構成は1円ユーザーの心理と地域性にマッチしたものに組みなおした。

最初に1円を始めた時は消極的な転換だった。

設備投資は極力抑え、1円用の玉貸し機は島端にあるだけだった。

これではユーザーにすれば利便性が極めて悪い。

最低限の設備はお客様に提供しなければならない。そこで中古サンドを導入してもらった。

ホールを運営する現場スタッフのモチベーションアップも欠かせない。

事前に従業員に店のいいところ、悪いところをアンケート形式で書いてもらって、問題点を浮き彫りにして、改善していった。

従業員のモチベーションを妨げる要因として、職場環境の中でも対人関係に起因していることが少ない。ここが改善されなければ、ギクシャクしてチームワークが取れない。

職場環境が悪くなる原因は、問題となる従業員が必ずいるもので、その改善にまで踏み込む。

店内ポップも重要だ。

ただ、適当に張ればいいというものではない。お客様目線立ち、お客様が分かりやすいことが一番だ。このあたりのノウハウも指導していく。

次は釘だ。

新たな交換個数に合わせ、1台ずつ3日間かけてやり直した。

それらの準備が整ったところで、事前チラシを打った後、いよいよオープンだ。

以前は数えるぐらいのお客様しかいなかったホールの稼働が、一気に2万7000稼働まで上がった。

稼働が安定したところで、次なる設備投資として貯玉再プレイシステムを導入して顧客の囲い込みを図った。

1円パチンコには貯玉再プレイシステムは必須アイテムでもある。

稼働、売上げが安定してくると財務も安定してくる。

銀行もリスケに応じてくれ、経営者も精神的に楽になってきた。

お客様は中古でも機械入れ替えを待っているので、入れ替えは行う。ただし、機械購入費は1台5万円まで。それ以上の機械は買わない。

財務を圧迫する機械代を抑えながら、稼働を上げていくことで赤字ホールが黒字ホールへと生まれ変わった。

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機械屋に嫌われる

私がサポートに入ると、徹底的に機械代を抑えるので、出入りの機械屋さんには往々にして嫌われることが多い。

その腹いせから、時にはいわれのない流言蜚語を流されたこともある。

サポートに入って1~2カ月で黒字化を図るには、

①無駄な機械代を抑える

②稼働を上げる努力(社員の意識改革)

この2つを徹底するだけでも効果が上がる。

新台入れ替えこそがホールでの唯一の集客手段だと思い込んでいる業界関係者が多数いらっしゃる。しかし、10台~20台程度入れ替えたところで、その台に座れるお客様の数は限られている。

その新台入れ替えが、お客様を増やすための投資になっているかどうか?

結局はよく吟味もしないで、新台だから、競合店も入れるから、という理由で機械を買い続ける。新台効果も1週間も持たずに、機械代の支払手形だけが残る。

まず、新台入れ替えがロスになっていないか、気づかなければいけない。

この気づきこそが新台入れ替えに頼らないための意識改革の第一歩だ。

無駄な機械を買わないようにすると、持ち越し手形が減ってくる。5~6カ月も経つと手形の支払いが確実に減っていることに気づく。

発行済みの手形の処理ができるのは5カ月後。

オーナー様の数字の見方が確実に変わってくる。投資すべきかどうかが分かってくる。

これまでは、先送り手形で新台を買っていたので、借金に借金を重ねていくことになる。こんな簡単なことも気づかない方が多い。

そのために新台入れ替えの負のスパイラルから抜け出せない。

財務が分かってくると店舗責任者も黒字化させることが楽しくなってくる。無駄な機械を買わないで集客するにはどうすればいいか、頭を使うようになる。

店舗のコンセプトをしっかりと打ち出し、地域のオンリーワンになることが再生への第一歩である。

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動かざること山の如し

私がサポートしている店舗(1円専門店)から歩いて2分の場所に、昨年11月に競合店が加わった。

不採算店だった店舗の賃貸でのグランドオープン。新台も大量導入。設備も最新のものに入れ替えた。

営業形態は4円だった。

この時期の4円は先が見えていた。

300台クラスのホールで、オープン当初は賑わいを見せていた。サポートしている店舗のお客様もそちらの新店へ流れた。

当然店長は焦りを感じていたが、私の指示は「一切動くな」。

新店は1カ月も経たないうちに、客数は1桁にまで一気に落ちた。

競合店は12月に入ったところで全台1円に切り替えてきた。

再び、お客様は競合店に流れることになるが、必ずお客様は戻ってくる自信があったので、「釘のアケシメもイベントも一切打たなくていい」と再び指示を出した。

釘は開ければ、必ず閉めなければいけない。

相手は新台を大量に導入しているが、その分機械代の回収を図らなければいけない。ましてや高い賃料も払っている。

稼働状況から売上げを推測して、必要経費や支払いにかかる経費を計算していけば、いくら手元に残るかも予測がつく。

サポート店は賃料も必要ないし、この1年半新台を買わせていない。

どちらが営業的に有利かはいうまでもない。

競合店が釘を閉めてくるのは手に取るように分かっていたので、「動かない」ことを指示した。

競合店は新台がたくさんあるので、最初はお客様が1カ月ほどで戻ってくるだろう、と予想していたが、わずか2週間で戻ってきた。

これは嬉しい誤算である。

相手の手の内が分かれば、作戦はいくらでも立てられるものだ。

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株式会社TS企画
代表取締役里原哲寛
パチンコユーザー視点でものごとを見れば、何をどうすればいいかが見えてくる。

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